Herpes Zoster帯状疱疹

小児期に帯状疱疹ウイルスにより水痘（水ぼうそう）にかかり、いったん治癒したのち脊髄後根神経節等に潜伏した帯状疱疹ウイルスが再び活性化することで発症する病気です。

日本人成人の90%以上は原因となるウイルスが体内に潜んでおり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。50歳以上の方が約7割を占めています。

皮疹が治った後も約2割の方に後遺症として長い期間神経痛が続き、失明、耳鳴り、難聴などに悩まされる場合があります。患者さんの負担が大きいものとなるため早期の治療が必要です。水痘・帯状疱疹ワクチンの接種により、帯状疱疹の発症、帯状疱疹後神経痛の発症を抑制することができますので、ワクチンの接種をお勧めします。

症状の経過

• 皮膚のかゆみ、違和感、ピリピリと刺すような痛みが出てきます。
  多くは上半身に現れ、顔面、特に目の周りにも現れることがあります。
• その数日～1週間後くらいに、強い痛みを伴い、やや盛り上がった赤い斑点が神経に沿って帯状に現れます。発熱やリンパ節が腫れることもあります。
• 続いて赤い斑点の上に水ぶくれがあらわれ、その後かさぶたへと変わります。
• 皮膚症状が治ったあとも、かゆみ、違和感、ピリピリ感、痛みが後遺症（帯状疱疹後神経痛）として残ることがあります。

VACCINATION予防接種〈自費診療〉（50歳以上の方／リスクが高いと考えられる18歳以上の方対象）

当院では生ワクチンと不活化ワクチンを取り扱っております。
ご希望の方はお気軽にお電話でご相談の上ご予約ください。

生ワクチン

• 8,250円（税込）/回
• 皮下注射
• 発症予防効果約50～60%

• 免疫不全の方はワクチン接種ができません（妊娠中、非寛解状態の血液癌、造血幹細胞移植、免疫抑制療法中の方）。

不活化ワクチン

• 24,200円（税込）/回：要2回接種
• 筋肉注射
• 発症予防効果約97%以上

よくあるご質問

ワクチン接種による予防効果はどの程度？

生ワクチンは約50～60%、不活化ワクチンは約97%以上も発症を抑えるとされています。また、発症した場合の神経痛も1／3程度に抑える効果があります。

接種年齢は決まっていますか？

50歳以上の方が対象です。
生ワクチンご希望の場合は70歳までに打っておくと良いとされています。
また、不活化ワクチンについては、疾病または治療による免疫不全、免疫機能低下またはその可能性のある方を含め、発症するリスクが高いと考えられる18歳以上の成人も接種対象となります。

以前すでに帯状疱疹歴がありますが、ワクチン接種をした方がいいですか？

過去5年以内に帯状疱疹発症歴がある場合、すでに抗体ができている可能性がありますが、一度発症したことがある方でも再発する可能性があります。発症から5年以上経過している場合は接種をお勧めします。
尚、5年以内に発症歴があっても希望があればワクチン接種は可能です。