
シミについて
Stain care
シミには様々な種類があり、個々の種類と肌質にあった治療をすることが大切です。
治療法や時期を誤ると、悪化することもありますので、慎重に判断します。
当院のシミ治療について
当院の患者様は様々な種類のシミが同時に合併していることが多くあります。もともと日やけしている方や、日やけ止めをあまり使用されていなかった方も多く、治療に苦戦することも多いですが、それぞれの患者様に合わせて治療法や指導を工夫しております。
また当院では、シミのご相談が増えると共に、皮膚癌を発見することが増えました。最初の診察の際に悪性の所見がないか診断することが最も大切です。
シミが二度と出ないようにする治療はありませんが、治療前の準備と治療後のお手入れをすることで、その方にとって極力いい結果が得られ、また再発しにくくなるようお手伝いさせていただきます。
皮膚科レーザー治療について
紫外線が強くなる4月~9月は、紫外線による悪化・再発を防ぐ“守りの治療”が大切となる時期です。そのため一部のレーザー(ALEXレーザー、CO2レーザー)治療を休止致します。
レーザー治療ご希望の方(初めての方、再開の方)は、まずは美容皮膚科診察を受診ください。
※診察時にレーザー処置の日程を決め、処置予約を承ります。
シミの種類
老人性色素斑

シミの代表的疾患です。
- 30代から増えてきた
- 顔面、手の甲、腕など、日のよくあたるところにある
- 大小様々で、比較的に境界がはっきりしている
雀卵斑(そばかす)

遺伝的体質と日やけが代表的原因です。再発率も少なくないです。
- 学生の頃からあった
- 両頬、鼻の頭に左右対称にある
- 一つ一つは1~5mm大の小さな色素斑である
肝斑

妊娠や出産、更年期などホルモンの影響、そして紫外線・摩擦刺激で濃くなります。
- 30代~40代に発症した
- 両頬骨が触れるあたりに対称性にある。ないしは鼻の下にもある
- まぶた、眉毛、鼻にはない
- ぼんやりと広がっていて境界がはっきりしない
炎症後色素沈着

炎症により過剰生成されたメラニンが肌内部に蓄積されたものです。
- 火傷や湿疹、にきび、傷が治った後にできた
- よくこすれるところに出来ている
- 洗浄やメークでこすってしまうことが多い
くすみ

お肌の透明感が失われ、暗く見える状態です。
血行不良、角質のターンオーバーの乱れにより起こります。
- 顔が老けた印象で暗い
- 洗顔やクレンジングで摩擦回避を意識していない
- 喫煙している。睡眠や食生活が乱れがちだ
遅発性両側性太田母斑ADM

肌の奥(真皮)にメラノサイト(メラニンを作る細胞)が増えるあざの一種で、多くは成人になってから現れます。
太田母斑の類縁疾患とされています。
- 20代~30代に発症した
- 両頬を中心に対称性にある
- 直径数mm程度のやや青み、灰色のある色素斑が、まとまっている。もしくは鼻の穴の横(鼻翼部)にもある
- 肝斑か迷う
治療法
病態と肌質に合わせて選択し、組み合わせます。
Qスイッチアレキサンドライトレーザー/Qスイッチヤグレーザー
あり
当院の医療レーザーALEXⅡは、米国のFDAの認可と日本の厚生労働省の認可を得ている医療機器です。
皮膚にレーザーが当たっている時間を極端に短くしたレーザーをQスイッチレーザーといいます。極めて短い照射時間のため、周辺組織への影響を極力抑えます。またこの機器は選択的光加熱分解に基づき、表皮、真皮層内にある過剰なメラニン色素に対して至適で選択的な熱ダメージを与え、破壊します。
当院ではヤグレーザーという波長の異なるレーザー治療も備え、病変の深さや、患者様の肌質に合わせたきめ細かい設定をします。


Qスイッチアレキサンドライトレーザー Q&A
どのような副作用がありますか?
炎症後色素沈着のリスクが高いため、術後には色素沈着の予防や外用治療を行います。術後にはテープを1~2週間貼ります。

どんな季節でも治療できますか?
紫外線の強い時期は色素沈着を来しやすく、治療の種類により適さないシーズンがあります。
どの季節でも普段から日やけ止めをしっかりとつけ、日やけしていない状態で治療を行うことをおすすめします。遮光と摩擦回避をしていただくなど、患者様のご協力が非常に大切となります。
通院のスケジュールは?
施術日のあと約1週間後と1ヶ月後に診察が必要となります。お肌の状況に応じてその後も通院が必要になることがあります。
レーザー治療は痛いですか?
麻酔クリームないしテープを貼り麻酔します。効果がでるまで1時間近く待ちます。(一旦外出していただいて構いません。)
麻酔をしても完全な無痛ではありません。殆ど傷みを感じない方も多いですが、わずかにゴムではじかれるような痛みを感じます。
レーザートーニング
なし
レーザートーニング Q&A
レーザートーニングとは?
Qスイッチヤグレーザーを非常に弱いパワーで照射し、患部に余計な刺激を与えることなく治療します。強くレーザーを当てると悪化するタイプの症状に適した方法です。強く当てられない分、回数を重ねることで改善させていく方法です。
具体的にどんな症状に使うのでしょう?
肝斑の方で、一般的な方法では改善しない場合、くすみ、色素沈着。
効果的な治療計画は?
3〜4週に1度、6回を目安にまずは取り組みましょう。
マルチフェイシャルレーザー
ややあり
(テープは不要)
マルチフェイシャルレーザー Q&A
マルチフェイシャルレーザーとは?
QスイッチアレキサンドライトレーザーとQスイッチヤグレーザーを両方とも用います。
具体的にどんな症状に使うのでしょう?
たくさんシミがある方で、複数の種類、様々な深さのものが混在している場合に。
その方の状態に合わせた完全オーダーメイドのシミ治療です。診察にて医師が適応を判断した場合にご案内しております。
効果的な治療計画は?
1ヶ月に1度、5〜6回を目安にまずは取り組みましょう。
メソアクティス(エレクトロポレーション)
なし
今まで、注射でしか投与が不可能とされていた様々な有効成分を、無痛で経皮導入する治療です。
ハーバード大学・マサチューセッツ工科大学で共同開発されたエレクトロポレーション(特殊な電磁パルスで皮膚に微細な穴を開け、有効成分を大量に浸透させる技術)を用いた施術です。
イオン導入や超音波導入と違い、イオン化されていない成分や、ヒアルロン酸等の高分子の有効成分も導入できるのが特徴です。
また施術終了後すぐメークも可能です。

メソアクティス Q&A
どのような副作用がありますか?
ぴりぴりと電気刺激を感じることがあります。その場合は設定を調整します。
通院のスケジュールは?
3~4週間に一度の通院で継続することが理想です。
レーザー等他の治療と組み合わせることがあります。
屋外イベント後などに取り急ぎの単発で、日やけ直後のお肌を整える使い方もございます。